住所: Sturenkatu 4, 00510 Helsinki, Finland Google マップで開く
入場料: グループガイドツアー:150ユーロ(1〜25名)
ツアー: ガイドツアーについてはアルヴァ・アアルト財団までEメールでお問い合わせください。riihitie@alvaraalto.fi
テーマ: 文化施設, 赤レンガ, 音楽
ウェブサイト: 文化会館
1958年、文化会館(Kulttuuritalo)はヘルシンキ中心部からほど近い場所に完成しました。ここはフィンランド共産党の多目的ホールとして設計され、コンサートホールの他に多様な文化活動のためのスペースが作られました。オフィス棟は会議場、文化活動用のスペースなどの他に110の部屋、コンサートホールのある棟には1500席あるホール、レストラン、そして地下には現在は会議室として使用されている小さな映画館がありました。更に、この2つの棟をつなぐ棟にはロビー、レクチャールーム、会議室、図書館、一番下の階には体育館がありました。
この建物には、コンサートホールや劇場のある赤レンガ仕上げの扇形の棟と、直方体で銅板仕上げのオフィス棟があります。正面玄関はこの2つの棟を繋ぐ背の低い棟にあり、中庭を通り入り口に辿り着きます。道路に沿った低い屋根(キャノピー)のある通路が玄関前の庭と通りを分け、それぞれの棟を統合しています。
アアルトによると、コンサートホールは音響を優先し設計されました。ホールの壁や天井の材料は会議場として、またコンサートホールとしても機能するように選定されました。
現在、ここはヘルシンキのコンサートやイベント会場として利用され、音響が良いと評判になっています。アアルトの家具や照明を使ったこの価値ある文化ホールは、1989年より建造物保護法が適用されています。
1955年に最終図面が完成し、その後建設作業が始まり、使用が開始されたのは1958年です。アアルトは建物を3つに分けて作業に取り組みました。当初は建物全体を赤レンガで仕上げるでし予定でしたが、計画の変更があり、最終的には5階建ての直方体のオフィス棟は銅板、コンサートホールのある棟は赤レンガで仕上げられました。コンサートホール棟の湾曲した外壁は、この建物のために開発された特別な形のレンガが使われています。この2つの棟の接続部分と正面玄関前の中庭は、銅板のキャノピーが架かる通路によって道路と差別化されています。中庭には彫刻家、ヴァイノ・アアルト(Wäinö Aalto)デザインの噴水があります。

コンサートホール棟の湾曲した外観に合うように開発された、アアルトオリジナルの赤レンガが使われている。写真:Maija Holma(アルヴァ・アアルト財団)

アアルトによると、コンサートホールは音響を優先し設計された。写真:Maija Holma(アルヴァ・アアルト財団)
コンサートホール棟の湾曲した外壁は、この建物のために開発された特別な形のレンガが使われています。

案内
基本情報
文化会館(Kulttuuritalo)
文化会館はヘルシンキのアルッピハルユ地区(Alppiharju)にあり、住所は Sturenkatu 4, Helsinki です。リンナンマキ遊園地(Linnanmäen huvipuisto)が近くにあり、文化会館までは公共交通機関のご利用が便利です。開館時間は特に明記のない限り、平日の午前8時から午後4時まで、週末や祝日などイベント日はイベント開始1時間前からとなっています。
文化会館は、自由に建物の外観見学をすることができます。またはガイド付きツアー(事前予約制)で内部見学が可能です。ガイド付きツアーはではホールの独自の建築について知ることができます。ご訪問の際のご予約や詳細等はアルヴァ・アアルト財団まで。Email:riihitie@alvaraalto.fi
またイベント開催日、営業時間内は館内のレストランもご利用頂けます。
その他の詳細はこちらから。
文化会館 / The House of Culture(英語)
アルヴァ・アアルト財団のウェブサイト / The House of Culture(英語)
Alvar Aalto web shopでは文化会館に関する本と図面(PDF)をお買い求めいただけます。
こちらのページのアアルト建築と、更にこちらのリンク先からフィンランド国内にあるその他のいくつかのアルヴァ・アアルト建築のヴァーチャルツアーをご覧いただけます。