住所: Kinkamontie 114, 78310 Varkaus Google マップで開く
入場料: ご要望に応じて
ツアー: ガイド付きツアーやその他予約はご希望に応じて承ります。お問合せは電話:+358 40 507 9898、またはEメール:jukka.levainen@gmail.com にて承ります。
テーマ: サウナとプール, 住宅, 工業地区, 水泳, 自然
ウェブサイト: Kinkamon Aalto
キンカモ(Kinkamo)は1939年にヴァルカウスに最初に建てられたアアルト建築ですあり、アールストレム(A. Ahlström)社工場の従業員がコポラン二エミ(Kopolanniemi)で週末を過ごすコテージとして設計されました。キンカモは周辺の自然環境に融合するようにデザインされたアアルト建築の良い例と言えます。この建物は森の端にある湖畔に建てられており、反対側の湖畔から、または通り過ぎる船からは見えないようになっています。1937年5月12日に行われた総会にてヴァルカウス工場クラブ(Warkaus Factory club-association)がキンカモの建設を承認しました。「キンカモ(Kinkamo)」という名前は1939年に行われたコンテストで選ばれました。
キンカモはアルヴァ・アアルトとアイノ・アアルト(Aino Aalto)の共同プロジェクトです。1937年にアルヴァ・アアルトが建設プランを依頼されましたが、インテリアはアイノ・アアルトによってデザインされました。横長の建物には広々としたテラスがあります。少し斜めに立っている円柱が屋根を支えており、暖炉のある大きなオープンスペースのリビングルーム、そして別棟には寝室があります。またキッチン、乾燥室、家政婦の部屋もあります。外壁を覆っている水平方向の木材や、寝室のある棟の水平方向に長い窓によって 建物の水平ラインが強調されています。
キンカモの設計時、アアルト夫妻はユニークな形で歴史をモチーフとしたデザインを施しました。もともと2段ベッドが備え付けられたオープンな就寝用のスペースはフィンランドの田舎にある伝統的なスタイルを思い起こさせます。ダイニングホールにある大きなダイニングテーブルと個々の椅子、また照明器具はユニークな形で中世の雰囲気と実用性を兼ね備えています。ダイニングの椅子のカーブがついた背もたれに施された穴を開けた装飾もまた実用性を兼ねています。穴があることによって椅子を持ちやすく、移動させ易いのです。キンカモの家具用に着想された中世との関連性はある一つの椅子のデザインにはっきりと表れています。それは高さのある背もたれが付いた王座の椅子で、背もたれの上部には四葉のクローバーの形、また真ん中には王冠の形の穴が開いています。ダイニングテーブルの上方には、ダイニングの椅子のモチーフと同じ5つのランプが水平に並んだシャンデリアがあります。
キンカモにはサウナも備え付けられています。1976年までは建築家クリスティアン・グリクセン(Kristian Gullichsen)が設計したモジュールハウスから適用された構造でしたが、建築家セッポ・ミュクラ(Seppo Mykrä)がデザインしたサウナに交換されました。ヴァルカウス工場クラブは1953年にキンカモをアールストレム社に売り渡し、販売金額はマンネルヘイム児童福祉連盟のヴァルカウス支部に支払われました。1994年にはキンカモはエンソ・グッツァイト社(Enso-Gutzeit)社に譲渡され象徴として使用されました。2019年の春、キンカモはヴァルカウスの土木建設業の実業家ユッカ・レヴァイネン(Jukka Leväinen)により購入されました。彼によりキンカモ・アアルト(Kinkamon Aalto)が設立され、イベントや会議の場として提供されています。

キンカモはヴァルカウス・ファクトリークラブの週末用のコテージとして1939年に建設された。写真:Visit Varkaus

キンカモのインテリアはアイノ・アアルトのデザイン。写真:キンカモ・アアルト(Kinkamon Aalto)
キンカモはアールストレム社工場の従業員がコポラン二エミで週末を過ごすコテージとして設計されました。キンカモは周辺の自然環境に融合するようにデザインされたアアルト建築の良い例と言えます。この建物は森の端にある湖畔に建てられており、反対側の湖畔から、または通り過ぎる船からは見えないようになっています。
案内
基本情報
ヴァルカウス(Varkaus)とキンカモ(Kinkamo)
ヴァルカウス市は主要道路5号線と23号線の近くにあります。フィンランド全土から電車やバスで簡単に行くことができます。電車もバスもヴァルカウス・トラベルセンター(住所:Relanderinkatu 22)から発着します。ヴァルカウスはヘルシンキから約320km北東に位置します。ヘルシンキからヴァルカウスに行く場合は、電車またはオン二バス(Onnibus)、マトカフオルト(Matkahuolto)社のバスを利用します。ヴァルカウスへはまた、フィンランド湾に繋がるサイマー(Saimaa)運河を通る船を利用して行くこともできます。ヴァルカウス市内の交通機関はクオピオン・リーケンネ(Kuopion Liikenne Oy)社によって運行されています。現地のタクシーは、電話:+358 100 86 100で呼ぶことができます。
キンカモはヴァルカウスの中心地からおよそ9キロのところにあります。住所は Kinkamontie 114, Varkaus です。キンカモの前庭には十分な駐車スペースがあり、大型車も駐車できます。またキンカモには船で行くこともできます。大型の船の場合はキンカモのボート用の桟橋に到着できますが、サウナ小屋の桟橋は公共のボート停泊場ではありませんのでご注意ください。キンカモを訪問するにはガイド付きツアーの予約、またはイベントや会議の予約が必要です。
ヴァルカウスの観光についての詳細は Visit Varkaus をお読みください。
携帯アプリでヴァルカウスにおけるアルヴァ・アアルトの作品についてもっと知ることができます。