
ヴオクセンニスカの教会(イマトラの教会/Church of the Three Crosses)
イマトラ / 1956-58
第2次世界大戦後、アルヴァ・アアルトは隣接する3つの村、イマトラコスキ(Imatrakoski)、ヴオクセンニスカ(Vuoksennniska)、タイニオンコスキ(Tainionkoski)の統合にあわせ、イマトラ市の基本都市計画の依頼を受けました。ヴオクセンニスカ地区では教会が必要となり、アアルトは1955年に教会の設計も手掛ける事になりました。この教会の設計において、アアルトは宗教的な事とそれ以外の社会的役割を持たせたいと考えました。教会は1958年、サイマー湖(Saimaa)とインマランヤルヴィ湖(Immalajärvi)の間の小高い松林に完成しました。 アアルト設計事務所は、照明や献金用の袋、燭台を含めた教会の内装を1つの芸術作品と考えてデザインしました。 白く彫刻のような建物のテーマとして考えたのは教会ホールのそれぞれの空間をどうのように作り上げるかという事でした。教会ホールは可動式の間仕切りで3つの空間に分けることができ、備え付けのベンチ、パイプオルガンのあるバルコニーの先には祭壇があります。教会の南端にはバレーボールやバドミントンにも使えるようなスペースがあり、教会の神聖な行いを妨げる事なく使用できるようになっています。通常の教会に必要なキッチンや集会スペースは地下に作られました。 他には、オブジェのような34mの高さのコンクリートの時計塔、南側の中庭に牧師の住まいがあります。…