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ハンザ地区の集合住宅「Haus 16」

住所: Klopstockstraße 32, 10557 Berlin, Germany Google マップで開く

入場料: 外観見学のみ

テーマ: 住宅, 住宅地, 希少性のある

ドイツ西ベルリンにあるハンザ地区(Hansaviertel)の住宅エリアは1957年のインターバウ建築展(Interbau Building Exhibition)のために建設されました。第二次世界大戦で荒廃したこのエリアは世界的なモダン建築の原則に従って再建されました。14カ国から53人の建築家がこのプロジェクトに招待され、アルヴァ・アアルトもその一人でした。アアルトの設計事務所では、この集合住宅の設計は1954年に始まりました。アアルトは展示会エリアで候補となる場所をいくつか計画しました。最終的に、この「Haus 16」プロジェクトはハンザ広場(Hansaplatz)地下鉄駅の近くのハンザ地区の中心地に決定しました。

建物のデザインは革新的なものでした。建物はわずかに西方向に角度をつけているために東方向に向いて建っており、自然光がすべての住居に入るようになっています。西方向から見ると建物は1つの建物に見えますが、東方向から見ると2つのブロックに分かれた建物に見えます。建物の中ほどには支柱で支えられた屋外のオープンスペースがあり、この部分が2つの棟を繋いでいます。ここからそれぞれの棟の階段とエレベーターに繋がっており、建物の他の階に行くことができます。このオープンスペースは共有の中庭にも通じています。

建物の一番下の階には2つのブロックにそれぞれ4戸の住居があり、それ以外の上層階にはそれぞれ5戸の住居があります。8階建ての建物なので、全部で78戸の住居があります。最も大きい住居は83~90m²で、小さい住居は35m²です。建物全体では小さい住居よりも大きい住居の方が多くあります。最も大きい住居は家族用で、中庭がある構造を用いてデザインされており、リビングルームのような共有スペースを中心として周りを囲むようにその他のスペースが配置されています。すべてのアパートにはバルコニーがあり住人が外の空気も楽しむことのできる住み心地の良い空間を創り出しています。

1957年のインターバウ建築展(Interbau Building Exhibition)の期間中は、この建物の一戸をアルテック(Artek)社の家具を設置して訪問者に公開しました。

ハンザ地区は主に高層ビルの集合住宅と、いくつかの小さい住居用の建物で構成されています。自然光がアパートに届くことと、アパートから見える公園の良い眺めを最大限に生かすことを重視して建物の配置が設計されました。この地区にある建物の多くはコンクリート製で、基本色には白とグレーのが使われているのが特徴です。

アアルト設計のハンザ地区の集合住宅の建物には合計で78戸が入っており、その多くは83~90m²の広さ。写真:Maija Holma(アルヴァ・アアルト財団)

支柱で支えられた屋外のオープンスペースは2つの棟を繋いでいる。写真:Maija Holma(アルヴァ・アアルト財団)

アアルトの設計事務所では、この集合住宅の設計は1954年に始まりました。アアルトは展示会エリアで候補となる場所をいくつか計画しました。最終的に、この「Haus 16」プロジェクトはハンザ広場(Hansaplatz)地下鉄駅の近くのハンザ地区(Hansaviertel)の中心地に決定しました。
ハンザ地区の集合住宅「Haus 16」
西側からは1つの建物に見えるが、東側からは2つのブロックに分かれた建物に見える。写真:Maija Holma(アルヴァ・アアルト財団)
ハンザ地区の集合住宅「Haus 16」
アアルトの「Haus 16」プロジェクトはハンザ地区の中心地にある。写真:Maija Holma(アルヴァ・アアルト財団)
ハンザ地区の集合住宅「Haus 16」
ハンザ地区の集合住宅のエントランスホール。写真:Maija Holma(アルヴァ・アアルト財団)
ハンザ地区の集合住宅「Haus 16」
建物は自然光が最大限に入る角度になっており、公園への良い眺めを活かした設計。写真:Maija Holma(アルヴァ・アアルト財団)
Hansaviertelin asuinkerrostalo, Berliini

案内

基本情報

ハンザ地区(Hansaviertel)への行き方

ハンザ地区(Hansaviertel)はドイツの首都ベルリン(Berlin)の中心市街地の近くのミッテ(Mitte)区にあります。ハンザ地区住宅エリアへは公共交通機関を利用して簡単に行くことができます。アアルトがデザインした建物はハンザ広場(Hansaplatz)地下鉄駅から徒歩圏内にあります。建物は外から見ることはできますが、中に入ることはできませんのでご注意ください。