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スニラ社のパルプ工場と居住区

住所: Sunila, Kotka, Finland Google マップで開く

入場料: お問い合わせください

ツアー: お問い合わせは Kymeenmatkat 社まで。Eメール:kymenmatkat@kymenmatkat.fi、電話:+358 5211 1600

テーマ: サウナとプール, モダニズム, 住宅, 住宅地, 工業地区

ウェブサイト: スニラのアアルト建築(フィンランド語)

機能主義建築の宝庫、スニラ社のパルプ工場と居住区

かつて、スニラ社のパルプ工場(Sunilan sellluloosaatehdas)は世界で最も美しい工場と賞され、その周辺の居住区はアアルトの国際的モダニズムの象徴となりました。これはそれぞれ、1937年のパリ、1939年のニューヨーク万国博覧会で紹介されています。残念ながら現在は工場とそのオリジナルのアイノ・アアルトデザインのエリアを訪問することはできません。

スニラ社のパルプ工場と居住区(1936-38年、1951-54年)は大規模なアアルトのオリジナル設計に基づき実現しました。そこはフィンランド湾/スオメンラハティ(Suomenlahti)岸のキュミヨキ川(Kymijoki)の河口の自然に囲まれた場所です。工場長の住宅であるカントラ(Kantola)と岸辺のサウナ(rantasauna)、12棟のテラスハウス(長屋)とアパート、更に一風変わった管理棟などが保護されています。周辺の広い芝生と松の生える平らな庭が特徴的です。

 

コーヒー休憩とモバイル案内

EKA Oy(不動産業者、EKA社)のヒーティングセンターにある、コルッテリコティ・アルヴァリスカ(KorttelikotiAlvariska)に立ち寄りコーヒー休憩はいかがでしょう。営業時間は月曜日から金曜日の午前8時から午後3時までです。夕方はお酒が飲めるピック=シニ(Pikku-Sini)も営業しています。

スニラの運動場は現在も利用されており、冬にはアイススケートのミニコースやクロスカントリスキー用のコースも整備されます。また、スニラ地区から2kmほどの距離には美しいアイヤンニエミ岬(Äijänniemi)の遊泳区があります。松が自生する石のある砂浜は約100m続き、浅瀬のため子供連れのご家族にもぴったりです。更衣室、お手洗い、ごみ捨て場、バーベキューができる場所もあります。ビーチの近くには森の散策道もあり、休日に泳いだり日光浴をするには気持のよい場所です。

スニラについての詳細はこちらから。

スニラのアアルト建築(フィンランド語)。

モバイル案内(フィンランド語)はこちら

ヘルシンキから東へ、コトゥカ 〜 ハミナ(Kotka – Hamina)地区へ出かけませんか。

歴史を辿るには、サルパリンヤ(Salpalinja:1940年代初頭に建てられた防壁)、インフォメーションセンター・ヴェッラモ(Merikeskus Vellamo)、または古い軍事島などがあります。サポカ(Sapoka)のウォーターガーデンや魅力ある庭園の数々。そして潮風の吹き込む美しい教会。円形状ハミナの町から古い工場まで、一度ではきっと全部を見ることはできないでしょう。一度と言わずぜひ何度でもお越しください。

詳細はコトゥカ – ハミナ地区観光案内 / Visit Kotka-Hamina Region(英語)から。

カントラの岸辺のサウナからはスニラのパルプ工場が見える。写真:Rurik Wasastjerna

スニラにあるユーレラハウスのバルコニー。写真:Rurik Wasastjerna

スニラ地区はフィンランドの最初の「森の町」でした。そして、フィンランドにおける戦後の居住区を設計する際の手本となりました。
Kantola piha talvella kuva Rurik Wasastjerna
カントラはスニラ周辺の海辺にある特別な場所。写真:Rurik Wasastjerna
Sunilan sellutehtaan asuinalueen terassitalot  kuva Rurik Wasatjerna
スニラ社のパルプ工場の住宅は自然に囲まれた場所にある。写真:Rurik Wasastjerna
Slammattu tiiliseinä Sunilassa kuva Rurik Wasatjerna
スニラの漆喰で仕上げられたレンガの壁。写真:Rurik Wasastjerna
Sunila Runkola ja männyt talvisessa asussa
冬景色のスニラのアパートメントハウス・ルンコラ。写真:アルヴァ・アアルト財団
Tehtaanjohtajan asuintalo Kantola kuva Rurik Wasastjerna
カントラの明るいリビングからは自然の広がる景色が見える。写真:Rurik Wasastjerna
Kantolan rantasaunan tupa kuva Rurik Wasastjerna
岸辺のサウナには涼みながらゆっくりできるスペースもある。写真:Rurik Wasastjerna
Kerrostalo Kuusela Sunilassa kuva Rurik Wasastjerna
スニラのアパートメントハウス・クーセラ(Kuusela)。写真:Rurik Wasastjerna

追加情報

最大の工場投資の時

建築家アルヴァ・アアルトの設計したスニラ社の工場と居住区は、彼が総合的に実現できた最も大規模な仕事です。このエリアは建築的、また文化的歴史的に価値がある環境とされ、保護されています。

1930年代、経済成長期になると A.Ahlström Oyj、Enso Gutzeit Oy、Kymin Oy、Tampella Ab、Yhtyneet Papritehtaat Oy の5社はスニラ地区に共同でパルプ工場を建設することを決め、年間8万トンの生産を目指しました。中心となる工場は、従業員のための住宅もその周辺に必要でした。

スニラ社の取締役会長であり Ahlström Oyj の代表取締役であったハッリ・グリクセン(Harry Gullichsen)はプロジェクトの建築家としてアルヴァ・アアルトを紹介しました。アアルトはこの頃すでに国際的にも有名な建築家として活躍していました。近くにあるハッラ(Halla)工場の技術長であるラウリ・カント(Lauri Kanto)が建築プロジェクトの責任者として、アウリス・カイラモ(Aulis Kairamo)がその技術長として指名されました。この4人が技術的、建築的、社会的に高度な生産施設とコミュニティーを作り上げました。アイノ・アアルトは工場の主要な場所に置く家具をデザインし、マイレ・グリクセン(Maire Gullichsen)と共に労働者の住宅環境をモダン化し、幼稚園を一般化するなど大きな影響を与えました。工場建設は1936年に始まり1938年には製品の生産が開始されました。

スニラ地区はフィンランドの最初の「森の町」でした。そしてフィンランドにおける戦後の居住区を設計する際の手本となりました。

1938年から1960年代にかけてスニラ社は、伝統的な経営者主体の工場であり、またある意味モダンな社会福祉機関でもありました。会社は従業員ための健康保険基金からスポーツなどの趣味に至るまで多方面にわたり配慮しました。スニラのシス(Sisu)というボートクラブは1952年ヘルシンキオリンピックで銅メダルを獲得しました。

スニラの居住地区の都市計画では土地に建物をランダムに配置することを基本にしていました。建物はそれぞれの住居から自然を見渡せるように扇型にグループ分けされしていました。広い芝生、見晴らしのよい小高い大きな岩場、大きな松の木々がスニラ周辺を穏やかな雰囲気にさせています。

案内

基本情報

スニラ地区(Sunila)へのアクセス

スニラ地区はコトゥカ市(Kotka)のスオメンラハティ湾/フィンラド湾(Suomenlahti)岸にあります。コトゥカはヘルシンキの約135㎞東に位置し、コトゥカまではヘルシンキから  電車 、または Matkahuolto(マトゥカフオルト)か Onnibussi (オンニブッシ)のバスのご利用が便利です。コトゥカ周辺の路線バスでスニラ地区まで行く場合、1番、5B、6番のバスをご利用ください。コトゥカ中心部からはタクシーもご利用頂けます。タクシーはの連絡先はこちらです。電話: +358 100 87227

またスニラ周辺のガイド付き見学ツアーもご予約頂けます。詳細は Pro Sunila協会 または Kymenmatkat まで。こちらへは各自でモバイル案内を頼りに訪問することもできます。

その他の詳細はこちらから。

スニラのアアルト建築(フィンランド語)

コトゥカ – ハミナ地区観光案内 / Visit Kotka-Hamina Region(英語)

モバイル案内(フィンランド語)

Alvar Aalto web shopではスニラのアアルト建築に関する本をお買い求めいただけます。

ガイド付きツアー

お問い合わせは Kymeenmatkat 社まで。Eメール:kymenmatkat@kymenmatkat.fi、電話:+358 5211 1600