訪問先リストに戻る

国民年金協会の住宅エリア

住所: Riihitie 14, 00330 Helsinki, Finland Google マップで開く

入場料: 無料

テーマ: 住宅, 住宅地, 赤レンガ, 集合住宅

ウェブサイト: アルヴァ・アアルト財団

アルヴァ・アアルトは1952年に国民年金協会から、ヘルシンキのムンキニエミ地区(Munkkiniemi)に従業員用の集合住宅の設計依頼を受けました。アアルト夫妻と協会の共同プロジェクトは、アイノとアルヴァ・アアルトが国民年金協会本部ビルの建築コンペティションで勝利を収めた1949年にはすでに始まっていました。現在、これらムンキニエミの集合住宅は一般的な分譲マンションとなっています。

この集合住宅は全部で4棟あり、住所は Riihitie 12-14、Tallikuja 2-4 にあります。建物の配置、サイズ、それぞれの建物の細部が住宅エリア全体を豊かなものにしています。この内の3棟は直方体で、角地にある棟はその土地に合わせた形状になっています。

4階、または5階建のこれらの住宅はそれぞれ道路に面して建てられており、中庭側には十分なスペースがあります。これは、庭を道路からの騒音などから防ぐためです、建物と一緒に噴水のある広場とその側に保育園を計画していましたが、噴水と保育園は実現しませんでした。道路の高さよりやや高くなった広場、庭や敷地内の通路は複雑に形成されています。当初は1棟の建物の1階に食料品店があり、より公共的なものにしようとアーケードを作りました。現在その場所はオフィススペースとして使用され、他の棟の1階にもオフィススペースがあります。

ムンキニエミの赤レンガの集合住宅は街並みとして一つにまとまっています。これらの明るい色調のレンガはこの集合住宅のために、H. G. パロヘイモ社(H. G. Paloheimo Oy)によって作られました。これらの住宅は外観のみの見学になります。

ムンキニエミはアアルトにとって馴染みのある地区でした。彼は1930年代初めにM. G. ステニウス社(M. G. Stenius Oy)の住宅エリアを設計しましたが実現しませんでした。1937年から1939年にかけて、アアルトはムンキニエミの建築委員会にも所属していました。彼の自邸、アトリエ(スタジオ)もムンキニエミにあります。

住宅のバルコニーからは庭を見渡せる。写真:Maija Holma(アルヴァ・アアルト財団)

国民年金協会(KELA)の従業員用に設計されたヘルシンキのムンキニエミ地区にある集合住宅。写真:Maija Holma(アルヴァ・アアルト財団)

建物の配置、サイズ、それぞれの建物の細部が住宅エリア全体を豊かなものにしています。この内の3棟は直方体で、角地にある棟はその土地に合わせた形状になっています。
Kansaneläkelaitoksen asuinalue
屋根裏部分は居住スペースとは異なった使用目的があった事が、レンガの積み方からも見て取れる。写真: Maija Holma(アルヴァ・アアルト財団)

案内

基本情報

ムンキニエミ地区(Munkkiniemi)へのアクセス

国民年金協会の住宅エリアは私用として使われているため、外観のみの見学になります。場所はアアルト自邸(住所 : Riihitie 20, Helsinki)の近くです。ヘルシンキの中心部からムンキニエミまでは4番トラムに乗り、Riihitie(リーヒティエ通り)には「Laajalahden aukio」の停留所を利用するのが便利です。トラムの利用などについての詳細はヘルシンキ市交通局(HSL)のサイトをご覧ください。

 

国民年金協会の本部ビル(Kansaneläkelaitoksen pääkonttori / KELA)

国民年金協会の本部ビル(1953-1956年)はヘルシンキの中心部にほど近い場所ににあり、住所は Nordenskiöldinkatu 12, Helsinki です。こちらまではヘルシンキの公共交通機関のご利用が便利です。ガイド付きツアーでご見学頂けます。ガイド付き見学ツアー(英語)は毎週月曜日の午後2時から行っています。参加ご希望の場合は事前予約が必要になります、希望見学日の前の週の水曜日までにメールでお申し込みください。連絡先はこちらです。 Email : opastukset.paatalo@kela.fi

 

その他の詳細はこちらから。

アルヴァ・アアルト財団公式ホームページ / National Pensions Institute (英語)

ヘルシンキのアアルト建築